フィリピン在住日本人から見て気になった東南アジアのニュースをピックアップ!
インドネシアには日本のローソンが進出済みですでに63店舗を展開している。商品の品揃えや陳列方法などは日本とほとんど同じである。
しかし日本と違い、店内には店内で販売されている軽食を食べるスペースがある他、無料で使える電源やWiFiまで完備されており、コンビニ+カフェという印象であった。
元の記事を読む→ 【2013年12月21日:トジョウエンジン】
インドネシアのローソンにはミニストップみたいなイートインコーナーがあって、さらには電源があるので携帯の充電できるし、無料でWiFiが使えるからスマホでネット見れるし、ラブリーパラダイス~!って内容です。すばらしい。
インドネシアにローソンがあるってことですが、僕が住んでるフィリピンにも日本のコンビニが進出してます。セブンイレブンとミニストップです。ただし、確かセブンは日本のセブンじゃなくて台湾のセブンがエリアフランチャイザーとして展開してたと思います。まぁ、それは良いとして。
では、東南アジアに日本のコンビニってどれくらい出てるんだろう?と思って調べてみました。けっこう出てます。(2012年、出典:経済産業省「流通業の国際展開の現状と今後の対応について」)
国名 | チェーン名 | 店舗数 |
---|---|---|
フィリピン | セブンイレブン | 715 |
ミニストップ | 327 | |
ベトナム | ファミリーマート | 18 |
ミニストップ | 4 | |
タイ | セブンイレブン | 6,479 |
ファミリーマート | 696 | |
マレーシア | セブンイレブン | 1,346 |
シンガポール | セブンイレブン | 562 |
インドネシア | セブンイレブン | 67 |
ローソン | 20 |
タイのセブン、スゲ~! 6,500店舗ですよ。北米のセブンが合わせて8,000店舗くらいですから。そんなに大きくないタイの国土で6,500店舗って、あちこちセブンだらけなんでしょうね。日本のコンビニの海外展開はファミマのほうが進んでいたと思っていたので、ちょっと意外ですね。
で、調べてみたら、タイのセブンはセブンの本家がまだアメリカのサウスランド社だった頃に、タイ最大の財閥であるCPグループがエリアフランチャイザーとなり展開したものでした。その後、サウスランドがセブンアンドアイの子会社になったので、結果としてタイのセブンも経産省にとっては日系コンビニって区分になったのでしょう。
それと、記事ではインドネシアのローソンが63店舗となっていましたが、左の表では20店舗となっています。これは、経産省の資料が2012年5月のものだったからです。1年半で約40店舗の新規出店。来年からはさらに加速するのではないでしょうか。
さて、記事の中でインドネシアのローソンはイートインスペースがあるってことが書かれております。日本ではミニストップがイートインスペースをデフォにしていますが、他のチェーンではあまりみないですよね。でも、東南アジアではけっこう多いと思います。
僕が住むフィリピンではセブンもミニストップもイートインがあります。弁当買ってチンしてもらって、そのまま店内で食べるってごく普通です。ベトナムもそうです。7月にホーチミンシティに行ったのですが、当地のファミマにはイートインスペースがありました。9月にマレーシアに行ったときにセブンをよく使ったのですが、イートインスペースがあったか記憶が曖昧です。
ところで、インドネシアのローソンにイートインスペースがある理由について記事の中では触れられておりません。実は理由があります。それも、お客様の利便性のためとか、他社との差別化のためとかいう理由ではありません。外資への規制なんです。
以前、インドネシアへの進出企業について調べていた時に知ったのですが、インドネシア政府は外資のコンビニへの参入を認めていません。恐らく、国内の個人営業の小規模店舗への保護政策だと思います。なので、外資のコンビニはコンビニとして営業許可を取ることができません。
そこで外資のコンビニはどうしたかというと、なんと「飲食業」で登録したのです。なので、飲食店としての体裁を整えるためにイートインスペースを作ったのです。利便性でも収益策でもなく、外資規制を逃れるために作られたのが、インドネシアのコンビニのイートインスペースだったということです。
「うち、コンビニに見えますけどコンビニちゃいまっせ~、飲食店ですねん~」 セブンもやるよね~www
ということで、東南アジアでデフォルトであるコンビニのイートインスペース。非常に便利ですので、ぜひ日本でもどんどん普及してほしいと思います。